孫に遺産相続させる方法

遺言書による遺贈、養子縁組等の方法により、孫に遺産相続させることが可能となります。
また、孫に対し生前贈与をすることで、孫に財産を渡すこともできます。

孫が遺産相続する場合の相続税

孫に対する遺産相続は、遺言による遺贈や養子縁組により行います。この際にかかる相続税額はいわゆる２割加算されることになります（孫が代襲相続人となる場合は除く）。
相続財産が高額にのぼり、相続税の金額も大きくなる可能性がある場合には、生前贈与等の方法も検討した方がよいでしょう

遺言書が遺留分を侵害しているといわれた場合、どのようにすべきか

まず、本当に遺留分の侵害が生じているのかを確認する必要があります。遺留分を主張している者が遺留分権利者か、相続財産の評価額は適切なものか等を確認しましょう。
　また、遺留分侵害額請求権の時効は、「遺留分権利者が、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から一年」です（民法１０４８条）。時効が完成している場合もありますので、請求を認めるような対応はせず、時効に関する事情の把握に努めましょう。

孫に相続させるための遺言書のポイント

配偶者や子等の法定相続人には、遺留分が認められています。遺留分とは、相続人の一部が最低限、遺産に対して有している権利であり、遺留分が侵害された場合には、その侵害の範囲で遺留分侵害額請求が可能です。
法定相続人でない孫に対し、遺贈等を行うと、この遺留分の侵害が生じてしまう可能性があります。
そして、遺留分の侵害が生じた場合、孫と相続人の間で相続に関する争いが生じることになります。
したがって、紛争を回避したい場合には、どの範囲で孫に遺贈を行うのか、という点は遺言書作成にあたり、細心の注意を払う必要があります。